不動産投資を成功させるためには、自分自身で判断・決断できるように不動産投資に関する学習をすることも大切ですが、信頼ができるサポート会社(不動産管理会社)を見つけることも大切です。
不動産購入時や管理時には、不動産会社に業務をお任せすることになりますが、どのような会社に委託するかで、不動産投資の結果は大きく左右されます。そのため、不動産会社は慎重に選ぶようにしましょう。
不動産管理会社を選ぶ際の1つの基準として確認して欲しいのが、不動産コンサルティングマスターの資格を保有しているかどうかです。不動産コンサルティングマスターは、技能試験を合格して実務経験を持った人に付与される資格です。
なぜ、この資格を持った会社を選ぶべきなのでしょうか?この記事では、不動産コンサルティング技能試験の魅力について分かりやすく解説します。
目次
不動産コンサルティング技能試験とは
不動産コンサルティング技能試験とは、公益財団法人不動産流通推進センターが国土交通大臣の登録を受けて実施している試験です。不動産業務に関して高度な知識と技術を持っていることを証明するための資格で合格後はステイタスや活躍のステージが広がります。平成31年3月地点では、約16,000名の方が公認不動産コンサルティングマスターの認定を受けています。
小田急不動産株式会社・住友不動産販売会社・東急リバブル株式会社・野村不動産アーバンネット株式会社・三菱UFJ不動産販売会社などの大手不動産会社でも試験の受講が推奨されており、不動産従事者から注目を集めている試験です。
不動産コンサルティング技能試験の概要
試験名 | 不動産コンサルティング技能試験 |
---|---|
主催者 | 公益財団法人不動産流通推進センター |
試験地 | 札幌・仙台・東京・横浜・静岡・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄 |
試験内容 | <択一式試験>事業・経済・金融・税制・建築・法律の6科目
<記述式試験>必須科目:実務・事業・経済の3科目 選択科目:金融・税制・建築・法律の中から1科目 |
受験手数料 | 31,000円(税込) |
受験資格 |
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試験当日の持ち物 |
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不動産コンサルティング技能試験の特徴
不動産コンサルティング技能試験の受験資格や出題範囲、合格率(難易度)はどうなのでしょうか?ここでは、試験の特徴についてご紹介します。
受験資格が必要
不動産コンサルティング技能試験は、誰でも受講できる試験ではありません。受験資格が必要になります。宅地建物取引士・不動産鑑定士・一級建築士のいずれかの資格を所有していなければいけません。
出題範囲は広く難易度は高い
試験の出題範囲は、事業・経済・金融・税制・建築・法律の6科目となっています。試験の合格率は50%以下となっているので、難易度は高く設定されているようです。過去5年間の合格率は、下記の通りです。
受験予定者数 | 受験者数 | 受験率 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|---|---|
平成27年度 | 1,601人 | 1,320人 | 82.4% | 654人 | 49.5% |
平成28年度 | 1,577人 | 1,304人 | 82.7% | 648人 | 49.7% |
平成29年度 | 1,706人 | 1,404人 | 82.3% | 608人 | 43.3% |
平成30年度 | 1,713人 | 1,393人 | 81.3% | 589人 | 42.3% |
令和元年 | 1,659人 | 1,323人 | 79.7% | 538人 | 40.7% |
上記の合格率を見ても分かるように、なかなか難易度が高い資格であることが分かります。
さまざまな学習方法が用意されている
不動産コンサルティング技能試験の学習方法は、インターネット通信講座や実施団体による基礎教育が用意されています。また、大手不動産会社アットホームが主催する技能試験合格コースなども用意されているので、自分に見合う方法で学習が行えることが大きな特徴です。指定の講座修了者を対象にした半日研修(ステップアップ・スクーリング)を受験後に技能試験を受験する流れになります。
不動産コンサルティング技能試験のメリット
不動産コンサルティング技能試験に合格すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか?次に、試験を受験するメリットについてご紹介します。
不動産投資に役立つ知識が体得できる
試験は、事業・経済・金融・税制・建築・法律の6科目が出題されます。不動産事業に必要な不動産・建築に関する知識だけではなく、経済や法律に関する問題も出題されるため、勉強することで、不動産投資に役立つ知識が体得できます。
お客様から信頼を獲得できる
公益財団法人不動産流通推進センターが、不動産エバリューション専門士を発足するために開催している試験ですが、地盤調査やインスペクション結果など、さまざまな不動産調査をとりまとめて、独自の調査評価書を作成したり、企画力によって建物の価値を上げることができたりするなど、ハイレベルなスキルを持っていると認定してもらえます。
従来は、古家付きの土地を仲介するという役割が不動産仲介業の役割でしたが、これからは、土地・建物の評価をきちんと行わなければならず、高度な提案ができる人材育成のために試験を開催しているのです。そのため、不動産コンサルティング技能試験に合格した担当者であれば、不動産投資に関する知識を豊富に持っていると信頼されやすくなります。
不動産エバリューション専門士になれる
不動産エバリューション専門士は、所有物件で収益を上げたり、複雑な不動産権利関係を整理したりするための知識を持った人に与えられる資格です。不動産価値を見極めて有効活用できる専門家として認定されます。
不動産コンサルティングマスター技能試験に合格後、実務経験を5年以上積み上げると公認不動産コンサルティングマスターとして認定されて、不動産エバリューション専門士になることができます。
不動産会社の転職活動に有利である
不動産コンサルティング技能試験を受験するためには、資格(宅地建物取引士・不動産鑑定士・一級建築士)が必要です。どの資格も難易度が高いですが、さらに事業・経済・金融・税制・建築・法律の知識を身につけて合格する資格が不動案コンサルティング技能試験です。
試験に合格して実務を積み上げると公認不動産コンサルティングマスターとして認定されます。大手不動産会社でも注目を集めている試験のため、試験に合格すれば就職・転職にも有利になることは間違いありません。
不動産投資の管理会社や担当者を選ぶ判断基準になる
この記事では、不動産コンサルティング技能試験について解説しました。
不動産コンサルティング技能試験は、宅地建物取引士・不動産鑑定士・一級建築士の資格保有者しか受験資格が得られず、試験合格率も50%以下と難易度が高い資格であることがあります。
試験合格後は、公認不動産コンサルティングマスターとして認定されますが、不動産に関する知識だけではなく、経済や税制、法律に関する知識も保有していることを証明してくれる資格です。
そのため、不動産投資の管理会社や担当者を見つけるときは、公認不動産コンサルティング試験に合格しているかも1つの判断基準にしてみても良いかもしれません。ぜひ、不動産投資のサポート会社をお探しの方は、この記事を参考に管理会社を探してみてください。
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