「働かなくてもお金が入ってくる」なんて魅力的な話はそう多くはありませんが、実は身近なところにチャンスは転がっています。いま日本全国に「両親から相続した家が空き家になっていて困っている」という人が多くいます。
そこで「空き家再生」という最近注目されているビジネスを始めてみてはいかがでしょうか?
この記事では、具体的な空き家の活用方法について事例を紹介していきます。サラリーマンの副業で空き家再生ビジネスをしている人も多く、この記事を読んでリッチな不動産投資家への第一歩を踏み出しましょう。
目次
空き家再生事例
まずは空き家再生の事例について紹介していきます。次の5つを解説しました。
- ①賃貸物件
- ②シェアハウス
- ③公共施設
- ④事業用の物件
- ⑤地方自治体の空き家再生プロジェクト
①賃貸物件の事例
空き家再生で最も一般的なのは、物件として貸し出して家賃収入を得る賃貸経営です。物件の購入費用とリフォーム費用で500万円程度であれば、1ヶ月の賃料を7万円として6年で初期投資額を回収できます。
業者に頼んで新築並みに綺麗に改装しようとすると貸主のリフォーム費用は莫大になってしまいます。最低限人が住める状態にしたら、あとは借主負担DIYという条件をつけても良いですね。借り手が自分好みの家にリノベーションして良く、退去時に原状回復する必要は無い条件で契約すれば、DIY好きの入居者を見つけられるでしょう。
また、ある目的に特化した賃貸住宅も人気が高まっており、成功例が多いです。例えば「自転車の街」を掲げる宇都宮市では、「自転車と暮らせる賃貸マンション」があります。玄関に駐輪スペースや自転車を洗えるスペースを付けることで、自転車が趣味の人の心を掴んでいます。戸建ての一軒家でも、アイディア次第で人を呼び込むことができるでしょう。
・ある目的に特化させて入居者を呼び込むのもアリ
②シェアハウスの事例
20代の若者を中心に、複数人で家に住む「シェアハウス」が人気となっています。通常、定職に就かず賃貸住宅に住めない人など、お金が少ない人にとっての救世主のような存在です。いくつか部屋がある空き家なら、シェアハウスにする選択肢もあります。
それだけでなく、近年はある目的に特化して共通点を持った人たちが集まるシェアハウスが人気です。例えば、地方から上京した音大の学生だと、「自宅でピアノを弾きたいけれど、防音のマンションが無い。あっても高すぎて住めない」といった悩みを抱えています。空き家をリフォームするときに防音対策を施し、ピアノを搬入すればこのような音大生が集まるシェアハウスを作ることができますよね。
シェアハウスのメリットは、複数人から管理費などを貰えるため、安定した収益があることです。1人しか住んでいない物件ではその人が退去したら無収入になってしまいますが、複数人が住むシェアハウスなら空室リスクを下げることができます。
・居住者が途切れないよう複数人に住んでもらう
③公共施設の事例
賃貸マンションでは「隣の家にどんな人が住んでいるのか知らない」という人が急増しています。昔ながらのご近所づきあいが無くなってしまい、人間関係はドライになったものです。
このような環境は楽ですが、有事の際に安心できないことは確か。そんな背景から、地域の住民どうしが集まって交流したり相談したりできる「コミュニティスペース」が流行しています。人が集まることで仕事が生まれたり、週末に手芸教室を開いたりするなど、収益と地域貢献の2つを同時に満たすことができます。
また、学生や社会人の勉強スペースとして空き家を活用しても良いですね。学校のテストや資格試験の前になると、自宅では集中できない人はどこで勉強したら良いのか困ってしまいます。1時間〇円などのように決まった金額で利用できる勉強スペースがあれば、多くの人が利用してくれることでしょう。空き家の利用方法は居住用だけではないのです。
・学生や社会人が勉強できる環境を作る
④事業用の物件の事例
もちろん、空き家は修繕して綺麗にすればサービス業でも使えるようになります。最近流行っている「古民家カフェ」はその代名詞です。田舎暮らしに憧れる都会出身の人が移住して、空き家をリノベーションして経営しているケースが多いです。
また、経営者になりたい借主が見つからなければ、オーナーの立場を活かして民泊を運営することもできます。東京オリンピックを控えていることもあり、各国の外国人観光客から民泊のニーズが高まっているので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
どのようなニーズがあるのか、どんなアイディアがあるのかは民泊制度総合サイトMinpakuを参考にしてみてください。
・Airbnbや民泊で利用してもらう
⑤地方自治体の空き家再生プロジェクトの事例
最後の事例として、地方自治体の空き家再生プロジェクトを紹介させてください。個人投資家が簡単に挑戦できる事例ではないかもしれませんが、各地でこのような取り組みへの期待が高まっており競合になるかもしれません。競合他社をリサーチするつもりで読んでくださいね。
空洞化・高齢化が進む尾道市では、NPO法人空き家再生プロジェクトが5つの柱(建築、環境、コミュニティ、観光、アート)で空き家の有効活用や地域の活性化に取り組んでいます。空き家ある街並みを博物館のように見せたり、放置された家財をリユースしたりすることで、地域ぐるみのまちづくりを行っています。
空き家には住まいとしての価値以外にも、建物としての魅力など新たな可能性があります。アートを楽しむために人が訪れる町並みにして需要を拡大することも、立派な空き家再生ではないでしょうか。
空き家投資のメリット
空き家再生の事例について、興味を持つプランはありましたか?これから空き家投資を始めたいと思っている方に、メリットをお伝えしていきます。
初期投資額が小さい
上記の事例で見てきたように、空き家再生ビジネスでは人が住んでいた空き家を買うので、新築と違ってあまりお金がかからなくておすすめです。しかも、空き家になっている家は持ち主が「売却できないしお金がかかるから解体もできないけど、固定資産税だけがかかって困っている」というケースが多いので、空き家活用提案への理解を得られれば交渉はスムーズに進むでしょう。
物件は選り取り見取り
通称「空き家問題」として報道されるように、全国には空き家が増えています。人口は減っているのに、若い世代が相続した実家を処分せずに新築してしまうため、空き家の数が増加しているのです。空き家の仲介サービス「空き家バンク」が各自治体で普及してきていることからも、空き家の多さや所有者の悩みを推察することができます。
このような状況のため、空き家となっている物件は数が多く、空き家再生ビジネスを始める投資家にとっては選り取り見取りな状況です。不動産投資家ですが空き家投資を知らない人もいるほどで、今から空き家投資を始める人にとっては有利な環境なのです。
空き家投資はこれからのトレンド
政府が空き家対策で固定資産税の制度を変えたため、一部の空き家の税金が上がるなど、現在は空き家の所有者にとっては逆風が吹いている状況です。これをチャンスと捉えてこの記事で挙げた空き家の活用法を参考に、問題を解決する空き家再生ビジネスを検討してみてはいかがでしょうか?