不動産投資を始める際に"管理会社選びが重要"だと聞いた方もいるでしょう。実際に、不動産管理会社によって入居率や対応力は変わり、収益も変動するため、信頼できる管理会社を選ぶことが大切です。しかし、たくさんの管理会社が存在するため、依頼先に悩んでしまう方もいます。
ここでは、不動産投資物件の管理会社の選び方のポイントや注意点を解説します。この記事を読めば、どのように管理会社を選べば良いのか分かるようになるでしょう。ぜひ、管理会社選びで悩んでいる方は、この記事を参考にしてみてください。
目次
不動産投資で発生した不動産管理会社とのトラブル事例
不動産投資で管理会社選びを失敗してしまうと、どのような被害に巻き込まれてしまうのでしょうか?ここでは、実際に不動産投資で発生した管理会社とのトラブル事例をご紹介します。
希望条件に該当していない方を入居させていた
「外国人は入居させたくない」と管理会社に希望を出していたけれど、実際には、複数の外国人が入居していたトラブルも出ています。契約先は法人で、保証人は法人の社員、入居者が外国人労働者だったのですが、物件管理を入念にしていれば入居状況などは分かるはずです。
このようなトラブルを回避するためには、こまめに物件を管理してくれる会社を選び、契約時にも細かく規定を定めておかなければいけません。
契約時の説明と異なる運営がされていた
契約時は口頭だけではなく、契約書として文面化しておきましょう。管理方針を細かく決めておかなければ、勝手に入居者募集に広告料が無断で使用されてしまったり、マンションの共有部の植栽を抜かれてしまうなどのトラブルが発生してしまいます。そのため、契約時には、細かく規定を定めておきましょう。
サブリース契約の具体的な説明を受けていなかった
サブリース契約は、借上保証が付いていますが、契約時の家賃が保証されるものではありません。しかし「家賃に関する見直しが定期的にある」という説明を受けておらず、収益計画書通りに収益が見込めなくなってしまうというトラブルも続出しています。そのため、契約時に少しでも不安を感じた場合は、必ず管理会社に質問してください。
不動産投資物件の不動産管理会社を選ぶ際の5つのポイント
不動産投資物件の管理会社は、慎重に選ばなければいけないと理解して頂けたと思います。しかし、実際にどのように選べば良いのでしょうか?ここでは、不動産管理会社を選ぶ際の5つのポイントをご紹介します。
1.管理物件の入居率が高い
不動産投資は空室を防ぐことが大切なため、入居者募集を得意としている管理会社を選びましょう。入居者募集を得意としている管理会社であるほど、ホームページ上で入居率を掲載していることが多いです。
管理会社の手数料の安さも経費が削減できて魅力的ですが、不動産投資で大切なことは、空室を避けることです。そのため、管理物件の入居率が高い管理会社を選んでください。
2.滞納家賃の回収能力が高い
家賃滞納が長期化してしまうと、不動産経営が破綻してしまいかねません。そのため、滞納家賃を素早く回収できる管理会社を選びましょう。
滞納家賃の回収を得意としている会社を見極めるためには「2か月以上の滞納家賃が何件あるか」を聞くことです。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の調査結果によると、平均的な滞納率は1.5%とされています。この数値を基準に回収能力を判断してみてください。
3.トラブル対応力がある
漏水や騒音のクレームが発生して、トラブル対応に遅れてしまうと空室率が上がってしまいます。そのため、迅速にトラブルに対応できる管理会社を選びましょう。
トラブル対応力を見極める方法は、コールセンターの有無やスタッフの人数などを確認することです。スタッフの人数は、管理戸数当たりの人数で確認しましょう。
4.オーナーの利益を追求する
オーナーの立場を考えて柔軟な対応をしてくれる管理会社を選ぶことが大切です。例えば、退去者が出た場合は、その日に新たな入居者募集をかけてくれたり、その時の市場相場を教えてくれるなど小回りの利く管理会社であれば、オーナー側も経営戦略が立てやすくなるでしょう。
管理会社の中には、定期的な管理費が入金されれば良いと考える会社も存在します。そのため、オーナーの利益を追求する管理会社を選んでください。
5.定休日を設定していない
管理会社の中には、定休日を設けている会社も存在します。定休日がある会社だと、緊急のトラブル時に対応できません。また、入居希望者から内覧希望の連絡があっても、定休日には案内することができません。
このような対応力の管理会社に依頼をしてしまうと、損してしまうでしょう。そのため、定休日を設定していない管理会社を選ぶことをおすすめします。
不動産投資物件の不動産管理会社選びの流れ
不動産投資物件の管理を依頼する際、会社選びはどのように行えば良いのでしょうか?ここでは、不動産投資物件の管理会社選びの流れについて解説します。
リサーチ
物件周辺の主要交通機関を調べて、駅周辺にある不動産管理会社に目星を付けます。各会社にアポイントを取り、スタッフの対応力を比較してみましょう。まあ、評判などをインターネットで事前に確認しておきます。
ヒアリング
実際に、不動産管理会社に出向いて、管理の査定依頼を出します。どのぐらいの家賃であれば、満室にすることができるのか確認してみてください。また、管理費用や管理方法など気になることがあれば質問しておきましょう。
比較検討
訪問した不動産管理会社の比較を行います。管理費用の安さも大事ですが、客付けを得意として空室リスクが防げると感じた管理会社を選んでください。
また、見積金額が同じでも、見積の内訳が異なる場合は多いので、どのような管理業務が見積金額に含まれているかを必ず確認しましょう。
不動産管理会社と契約を交わす際の3つの注意点
不動産管理会社との契約時に細かい規定を定めないため、トラブルが起こることが多いです。そのため、契約時は細心の注意を払わなければいけません。どのような点に注意すれば良いのでしょうか?ここでは、契約を交わす際の注意点をご紹介します。
業務範囲を確認する
管理会社の業務内容は「管理委託契約」で定めます。業務のどこまでを委託するかを確認しておきましょう。当然ながら、業務範囲を拡げれば費用が高くなることもあります。
また、毎月の管理手数料以外で費用がかからないかを必ず確認しておいてください。例えば、入居者を募集する際に広告費用が発生したり、退去時に修繕費用が発生するケースも少なくなりません。そのため、管理費用の他にも別途費用がかかるかは必ず確認しておきましょう。
解約条件を確認する
管理会社の対応力に満足できない場合は、解約したいと思うものです。しかし、解約をする際に違約金が発生する場合もあります。例えば、2年間の契約を中途解約すると、半年分の家賃を違約金として請求されることもあります。このようなトラブルを避けるためにも、解約条件は必ず確認しておかなければいけません。
保証内容を確認する
契約内容によっては、空室や滞納時に家賃保証がしてもらえることもあります。しかし、保証期間を確認しておかなければいけません。
空室や滞納が発生してから、3か月後に保証がスタートすることがあったり、賃料の全額が保証されるものでもありません。そのため、どのような保障が受けられるかを契約時に必ず確認しておきましょう。
まとめ
この記事では、不動産投資物件の管理会社の選び方について解説しました。不動産管理会社の説明だけを聞いて契約をしてしまうと、さまざまなトラブルが発生してしまいます。そのため、契約時に注意しなければいけない要点を押さえて、不明点は管理会社に質問するように心がけてください。
管理会社選びは不動産投資の成功を左右するものです。管理手数料だけが注目されがちですが、入居率や対応力などを比較検討して信頼できる管理会社を選んでみてください。
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