アパート経営

鉄骨造の物件の耐用年数は何年?構造の特徴からメリットと欠点を解説

鉄骨造の物件の模型

投資物件を購入する際に、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などがありますが、どの構造の建物を購入すれば良いか悩んでしまうこともあるでしょう。

今回、ご紹介する鉄骨造の建物は、築20年以内の建物であれば資産価値がある物件とみなされて融資が受けやすいという特徴を持っていますが、実際にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

ここでは、鉄骨造の耐用年数や種類など、基本的な特徴について分かりやすく解説します

鉄骨造の種類

鉄骨造は、鋼材の厚さによって分けられていて、鋼材の厚さが6mm以上のものを「重量鉄骨造」、6mm未満のものを「軽量鉄骨造」と呼びます。

重量鉄骨造

高層ビルやマンションなどの大きな建物で使用されることが多く、建築物の重さと柱と梁で支える重量鉄骨ラーメン構造による建設が中心となっています。重量鉄骨造は、軽量鉄骨と比較して柱が太いため、構造を厚生する鉄骨の本数が少なく済みます。そのため、プランの自由度が高くなります。

軽量鉄骨造

軽量鉄骨造は、主要な部材を工場で製造しており、それを現場で組み立てて完成させるプレハブ工法によるものが多いです。この場合、現場での作業負担が少なくなるため、工期が短く、品質も安定した仕上がりが期待できます。

鉄骨造の法定耐用年数について

鉄骨造の建物の建設風景
まずは、鉄骨造の法定耐用年数についてご紹介します。

建物の構造による法定耐用年数の違い

鉄骨造の法定耐用年数は、鉄骨の厚さに応じて法定耐用年数は変わるので注意しなければいけません。

鉄骨の厚さ 法定耐用年数
4mm以上 34年
3mm~4mm 27年
3mm以下 19年

法定耐用年数が住宅ローン可否の判断材料になる

法定耐用年数とは、減価償却の計算に用いられるものです。減価償却期間を過ぎると建物の価値はゼロになりますが、減価償却期間を過ぎると住めなくなるわけでありません。

しかし、建物の価値がゼロになると、融資を受ける際の担保に設定することができなくなってしまいます。そのため、融資審査では物件が法定耐用年数内かどうかも審査基準として設けられています。

法定耐用年数内であれば、担保に設定できて融資が受けやすくなるのです。そのため、投資物件を購入する際は、法定耐用年数内の物件かも気にしておくと良いでしょう。

補足:1988年の税制改正で法定耐用年数は短縮されました

最初に法定耐用年数が設定されたのは1951年です。その頃にしか使用されていない建築材料もあったため、法定耐用年数は1988年に改正されました。

鉄骨の厚さ 改正前 改正後
4mm以上 40年 34年
3mm~4mm以下 30年 27年
3mm以下 20年 19年

鉄骨造の耐用年数(寿命)はメンテナンス次第

建物の資産価値は法定耐用年数で計算しますが、建物自体の耐用年数は、どれだけメンテナンスを行ったかで変動します。鉄骨造のメンテナンスで重要なことは、錆による鉄の劣化を防ぐことです。

鉄や鋼は水に弱く、結露や雨などで錆びることがあり、建物全体の強度を下げてしまうことになるので、錆をできるだけ出さないことが、鉄骨造において大切なことになります。鉄や鋼を錆から守るために、錆を防止する塗装も販売されているため、こまめに塗装する必要があります。

建物の表面の錆であれば問題ありませんが、内部まで錆びている場合は注意しなければいけません。そのため、鉄骨造の建物のメンテナンスを実施する場合は、住宅会社などの専門家に相談するようにしましょう。

耐用年数が長い鉄骨造のメリット

笑顔の家族
鉄骨造は木造よりも耐用年数が長いですが、他にもメリットがあります。

耐震性に優れている

鉄骨造の建物は、鉄や鋼の粘りによって地震に耐える構造となっています。素材の鉄や鋼がしなることで、地震のエネルギーを吸収する構造になっています。そのため、木造住宅と比較すると、完全に倒壊する危険性は低くなるのです。ま

た、木材のように材質によって強度が大きく変わることはないため、鉄骨造の建物は安定した高い耐震性があります。

品質が安定している

木造住宅の場合は、木材の種類や住宅会社の施行力によって建物の品質にバラツキが出てしまいますが、鉄骨造の部材は工場生産によって、安定供給する仕組みが整えられている場合が多いです。そのため、建物の品質が安定しています。工場生産時に防錆の加工もされていることが多いです。

固定資産税が安い

鉄骨は安価で手に入れやすい素材のため、建物の価格自体が安くて固定資産税も安いです。固定資産税が高くなりやすいコンクリート造と比較すると、毎年の税金が安く住むため、維持費の負担が少なくて済みます。また、修繕費用などのランニングコストがかからないことも鉄骨造ならではの魅力となっています

耐用年数が長い鉄骨造のデメリット

木造住宅と比較すると耐用年数が長くて魅力的に感じる鉄骨造ですが、鉄骨造にもデメリットがあります。ここでは、鉄骨造の欠点について解説します。

通気性が悪い

鉄骨造は木造と比較すると通気性が悪いです。木材は、室内に湿気があると膨張して、乾燥すると縮みます。木材自体が呼吸をして湿度を調整しているのです。

鉄骨には、木造住宅には調湿作用はありません。そのため、外気で冷やされた鉄が室内の温かい空気に触れると結露になり、カビの発生の原因になってしまいます。カビが発生すると、シックハウス症候群などの健康面での被害も出るので注意しなければいけません。

建築費用が高い

軽量鉄骨造の場合は、建物の重さが比較的軽く住むため、杭が不要になる場合があります。しかし、重量鉄骨では重量が増すため、地盤の状況によっては、地盤補強工事が必要になります。この地盤補強工事だけでも、数百万円かかることがあるので建築費用が割高になりがちです。また、木材と比較すると材料費も高くなってしまいます

間取り変更が制限される

鉄骨造の建物は、メーカー独自の工法で建てられていることが多いです。建物の中には、筋交いで強度が保たれてうることもあります。この筋交いが邪魔して、間取り原稿が制限されてしまうことがあるのが、鉄骨造のデメリットです。メーカーによって工法が異なるため、間取り変更したい場合は工法を確認するようにしましょう。

耐火性が高くない

火や熱に強いイメージがある鉄鋼ですが、実際は、熱で鉄骨が柔らかくなり強度が低下します。このような性質を持つため、屋根や外壁や天井に耐火性能を持つ素材を使うなど、火災への備えを高めている鉄骨造の建物もあります。意外かもしれませんが、鉄骨造は耐火性が高くないことを覚えておきましょう。

築20年前後の中古物件を購入するなら構造も確認して

物件の構造を確認する
この記事では、鉄骨造の耐用年数をはじめ、メリット・デメリットについてご紹介しました。

重量鉄骨の法定耐用年数は34年となっているため、築20年以内の中古物件であれば資産価値があるとみなされます。木造住宅の法定耐用年数は22年と言われているため、12年も耐用年数が長いです。

そのため、築20年前後の中古物件を購入する際は、その建物の構造にも目を通してみて、建物の資産価値があるかどうかを良く確認しましょう。

また、構造によってメリット・デメリットもあります。賃貸経営をする上では、これらの特徴についても理解を深めておき、入居者が過ごしやすいかなどを踏まえて物件選びをすることが大切です。この記事では、鉄骨造について解説しましたが、その他の構造についても勉強してみてください。

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