レントロールとは?投資すべき物件かを正しく読み取るポイント

この物件は掘り出し物件なのだろうか…?
購入すれば、安定した家賃収入を得られるだろうか…?

と、投資物件選びに悩むこともあるでしょう。

実際に、投資物件を探す場合に気になるのが、各戸ごとの入居状況や契約賃料です。物件に投資をして採算が取れるかどうかを見極めることは、不動産投資で成功する上で欠かせないポイントです

その目利きの指標となるのがレントロールです。この記事では、レントロールの見方について詳しく解説します。

レントロールとは

レントロールとは、物件概要書のことをいい、物件の現況を確認することができます。また、今後も入居者が見込める物件であるか目利きをする際にも役立つ資料です。

物件に投資すべきかどうかの判断材料になるため、不動産投資を始める方はレントロールを正しく読めるようになりましょう

しかし、作成が義務付けられているものではなく、物件によっては用意されていない場合もあります。また、書式が自由であることも理解しておきましょう。

レントロールの内容

貸しビル
レントロールには、どのような内容が記載されているのでしょうか?ここでは、記載されている内容についてご紹介します。

現況情報

ビルの間取り・現況(入居中・空室)・用途(店舗・事務所)・入居者(法人・個人)情報が記載されています。入居者名は個人情報の取り扱いになるので記載されていませんが、法人・個人の属性は分かります。

賃貸面積

賃貸借の契約面積のことをいい、㎡や坪で記載されます。ちなみに、1㎡=0.3025坪に換算できます。

この賃貸面積ですが、1フロアに事務所などが入っている場合、廊下などの面積も含まれていることもあるので、注意しながら面積を確認するようにしてみてください。

賃料

テナントから入る家賃収入が記載されていますが、空室率などは考慮されていません。家賃収入は、他の入居者の賃料の平均値として計算されることが多いですが、空室が少ない場合は強めに想定されていたり、逆に空室が目立つ場合は弱気に設定されていたりします。

共益費

共益費は管理費の意味合いで徴収するものです。物件の中には、早く入居者を見つけるために賃料を安く設定しておいて、その分を共益費で回収するという物件も少なくありません。

そのため、投資物件の購入時に収益面の比較をする場合は、賃料と共益費を合算した金額を比較するようにしましょう。

保証金

テナントを貸した場合は、賃料の滞納など想定外のリスクがあるものです。このようなリスクの担保として保証金があります。空室率が高い物件では、早く入居者を見つけるために保証金0円キャンペーンなどを実施していることもあります。

その他

上記の内容の他にも、物件全体の年間賃貸料収入金額、稼働率、表面利回りが記載されていることがあります。また、状況によってはフリーレントの特約事項について触れていることもあるので目を通しておきましょう。

レントロールをチェックするポイント

不動産投資の物件選びアドバイザー
次に、実際に確認する場合は、どのような点をチェックすれば良いかも確認しておきましょう。

空室募集家賃は適正か

空室になっている部屋の賃料を確認してみてください。実は、物件満室時の利回りを高く見せるために、やや高めに募集家賃が設定されていることが多いです。そのため、地域や構造、築年数、広さの同じ物件を探し、家賃相場が適正な相場価格かどうかを確認しましょう。

家賃にバラつきがないか

ビルなどでは、同じ条件の部屋でも家賃にバラつきがあることが多いです。例えば、新築時から入居している方の家賃は、他の方と比較すると高くなります。

このような新築時から入居している方が退去した場合は、他の部屋の家賃の相場と合わせて再設定することになるため、家賃は下がることになります。その結果、収益にも大きな影響が出てしまうので注意してください。

預かり敷金はあるか

預かり資金が得られているかどうかも確認しましょう。預かり敷金を受け取っている場合は、賃貸需要が安定している証拠です。逆に、どの部屋からも預かり敷金を受け取っていない場合は、敷金をゼロにしないと埋まらない物件なので購入は控えた方が良いでしょう。

入居者の属性はどのようなものか

入居者の属性は安定収入につながる重大な問題であるため、細心の注意を払わなければいけません。

一般的には、個人よりも法人、男性よりも女性の入居者の方が、賃貸運営は安定しやすいと言われています。また、複数の部屋を同一人物が契約している場合は、一気に退去される可能性もあるので注意しましょう。

水道光熱費は入居者負担か

水道光熱費がオーナー側に請求されている物件の場合は、入居者は家賃とは別途で水道光熱費を支払わなければいけません。しかし、レントロールでは水道光熱費を含めた料金が家賃収入となっているケースも多く、このような場合は水道光熱費分を差し引いて計算しておかなければいけません

また、水道光熱費だけではなくてインターネット回線代などの支払いに関しても確認しておくようにしましょう。

その他の収入はあるか

物件の敷地内に看板広告、自動販売機が設置されていることもありますが、これらの収入についても確認しておいた方が良いです。自動販売機は、毎月の売上額が一定額を超えなければ、電気代の方が高くなることもあるので注意してください。

レントロールを確認する場合の注意点

レントロールの確認方法について理解して頂けたと思いますが、確認する際には注意点もあります。

隠れた支出を見逃さない

レントロールには、隠れた支出が含まれていることもあります。外部駐車場やケーブルテレビ、インターネット回線、受水槽の清掃費用などの支出は、どのように負担しているかを必ず確認しましょう。これらを確認しないでいると収支シミュレーションが狂うので注意してください。

表面利回りであることを把握する

面利回りとは、運営コストが含まれていないので実質的な利回りとは異なります。また、空室リスクなども考慮されていませんが、レントロールに記載されている利回りは、表面利回りです。

表面利回りは投資物件購入の参考にする概算値となるため、実際の利回りは低くなることを想定しておきましょう。

偽レントロールに注意する

物件購入者を見つけるために、高い利回りを記載するなど偽レントロールも出回っています。このような情報を信用してしまうと、不動産投資で大きな損失を被ることになるので気をつけてください。賃料は適正なのか、周辺環境から分析したり、自分で真偽を見抜く目を養っておきましょう。

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物件概要を正しく読み取って投資すべきか判断できる力を養おう

不動産投資家
この記事では、レントロールについて解説しました。投資物件を探す場合は、レントロールを確認して事業として成り立つかどうかを見極めることが大切です。

今回は、確認する際のチェックポイントについて解説しました。ぜひ、一つ一つをチェックして、投資すべき物件かどうかを正しく判断してみてください。物件概要を正しく読めるようになれば、自分自身で購入すべき物件かどうかの目利きができるようになるでしょう。

また、建物状況などによっても投資すべき物件かどうかが変わります。そのため、これから不動産投資を始めようと思っている方は購入すべき物件の見極め方など、不動産投資セミナーなどで積極的に情報収集しましょう。

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