不動産投資の契約では、大きな金額の取引を行うことになります。そのため、どのような契約手順なのかを良く理解しておきましょう。また、✅ 契約書チェックポイントを押さえておけば、更に安心できるでしょう。
この記事では、不動産投資の契約の流れや契約書チェックポイントをご紹介します。
これから不動産売買契約や金銭消費貸借契約を交わす方は、この記事を参考にしてみてください。
目次
不動産投資契約の流れ
不動産投資の契約は、どのような流れで行われるのでしょうか?まずは、不動産投資の契約の流れをご紹介します。
不動産会社と面談
不動産投資を検討する際に、不動産会社の担当者との面談は必須の過程です。資産運用を検討されている方の属性によって、最適な投資方法は異なります。そのため、この面談で投資する目標や融資枠などを聞いて、不動産投資が適しているかを判断していきます。
また、不動産会社の担当者が信頼に値するかを判断する場です。不動産会社との面談を行うと、「しつこい電話営業がかけられるのではないか…」と懸念する方がいますが、本当に不動産投資を行うべきなのか?信頼できる担当者なのか?を判断する場となることを理解しておきましょう。
不動産売買契約
不動産投資のメリットやデメリットの説明を受けて、収支計画シミュレーションをした結果、物件購入を決意したら不動産売買契約を締結します。
不動産会社の社内にいる宅地建物取引士が重要事項説明をしてくれるため、分からない部分や気になる部分は必ず質問するようにしましょう。重要事項説明が終わり、契約内容に同意ができれば、ご署名・ご捺印をします。契約日に手付金を支払わなければいけないため、必要な物を持参しておきましょう。
必要な物
身分証明書(運転免許証や健康保険証など)・手付金・印鑑
ローン審査
物件購入で不動産投資ローンを利用する方は、ローン審査を受けます。ローン審査に必要な物を用意して提出して、審査結果を待ちます。
必要な物
実印・銀行印・印鑑登録証明書・住民表・源泉徴収票(自営業者は確定申告書)・ローンの償還表
金銭消費貸借契約
ローン審査に通過後、金融機関との面談を行います。融資を受けるには、金利を支払わなければいけません。本当に金銭消費貸借契約を結んで大丈夫なのかの最終確認を金融機関との面談で判断するようにしましょう。その結果、問題がないと判断できた場合は、金銭消費貸借契約を締結します。
諸費用・残金の支払い
金銭消費貸借契約を締結して融資を受けた後は、物件購入金額の残金を支払います。また、諸費用も支払わなければいけません。諸費用としては、印紙税・登記費用・住宅ローン借入費用・不動産取得税・固定資産税清算金・仲介手数料・修繕積立基金などがあります。
物件の引き渡し
諸費用と残金の支払いが完了したら、物件の引き渡しです。引き渡し直後も、物件の最終確認をしましょう。新築物件の場合は、最終補修を依頼した部分が適切に補修されているかを確認してください。
また、設備に関するマニュアルは備えられていますが、全てを読むことは大変です。そのため、引渡日に設備の使用方法を確認しておきましょう。
登記識別情報通知書の受取
不動産売買契約によって、所有権を取得した方には登記識別情報通知書が送付されます。通知書を受け取れば、所有権利者であることが証明できるようになります。そのため、賃貸経営を開始する前に、必ず登記識別情報通知書を受け取りましょう。
不動産投資の流れ-契約書チェックポイント-
参考サイト:「弁護士・法律相談」虎ノ門法律経済事務所”契約書のチェック”
不動産投資の契約の流れについて確認しましたが、不動産売買契約では大きな金額の取引をします。そのため、契約書は入念に確認しましょう。ここでは、不動産売買契約のチェックポイントについてご紹介します。
瑕疵担保責任
瑕疵とは、住宅の欠陥のことをいいます。例えば、雨漏りなどの欠陥が発生した場合、補修費用は売主負担なのか、買主負担なのかを瑕疵担保責任として決めていきます。
契約書に必ず記載されているため、買主負担など不利な内容になっていないかを良く確認してみましょう。買主負担で不利な内容の契約の場合は、契約を保留にしましょう。
代金の支払時期
物件の購入代金は、契約時点で手付金を支払い、引渡日に残代金を支払うのが一般的です。しかし、これは不動産会社によって異なることもあります。近頃は、悪質不動産会社も増えてきているため、引渡日前に残代金を支払う契約になっていたら注意してください。
引き渡し時期
現在、売主側が入居している物件を購入する場合もあります。このような場合は、引き渡し時期を確認してください。引渡日を曖昧に設定するとトラブルの原因になるため、明確にしておきましょう。
家賃や敷金の取り扱い
オーナーチェンジ物件など、既に部屋に入居者がいる物件を購入することもあるでしょう。このような場合は、家賃や敷金の取り扱いが、どのようになっているかを確認してください。一般的に、オーナーチェンジは事後報告することになります。そのため、入居者トラブルを回避するためにも、引継ぎ業務は入念に行いましょう。
抵当権などの抹消
売主側が金融機関からローンを借りていると、ローン完済するまで抵当権が抹消されません。そのため、所有権移転時までに抵当権を抹消すると約束した文章が記載されているかを必ず確認しておきましょう。
不動産投資の流れ-契約の注意点-
参考サイト:金融庁”投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果(主なポイント)ー⑤顧客への説明(リスク理解度の確認)”
これまで、不動産投資の契約の流れやコツをご紹介してきましたが注意点もあるので気をつけてください。ここでは、不動産売買契約を締結する際の注意点をご紹介します。
気になることは質問する
不動産売買契約を締結する機会は、人生で何度もあるものではありません。そのため、契約締結時に分からないことも出てくるはずです。そのときは、恥ずかしがらずに質問をしてください。
契約約款などを理解しないまま、契約締結をした結果、トラブルになることは多いです。契約後のトラブルを回避するためにも、必ず気になることは質問してみてください。
契約が円滑に進むように準備をする
不動産投資の契約では、不動産会社や金融機関の方に動いてもらいます。また、不動産投資を行う場合は、多額のお金が動くことになります。そのため、事前に必要な物を揃えておくようにしましょう。
不備があると契約できない事態になります。周りにも迷惑をかけて、信用を失ってしまうかもしれません。そのため、契約が円滑に進むように準備をしておきましょう。
補足:契約違反がある場合は相談する
売主側の都合で契約通りの取引にならないという事態を招いた場合は、不動産会社に相談をしてみてください。契約履行を促進してもらえるはずです。また、契約違反に対する損害の補填をしてもらえる可能性もあります。そのため、契約後にトラブルが発生したら、1人で悩まずに周囲の人に相談をしてみましょう。
大きな金額の取引だと自覚してシッカリと確認する
今回は、不動産投資の契約の流れについてご紹介しました。
動産投資を始めるには、多額の資金を用意しなければいけません。
契約上では、大きな金額の取引を行います。そのため、契約内容はシッカリと確認をしてください。分からないことは、質問をしましょう。
また、契約時に1つでも不備があると契約が行えません。そのため、契約前に必要な物は揃えておきましょう。
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