不動産投資の候補にも!都心部で需要がある民泊経営の始め方

「民泊という言葉を聞いたことがあるけれど需要があるのだろうか?」「賃貸経営と何が違うのだろうか?」と不動産投資を検討している方は疑問を感じることもあるでしょう。実際に、民泊は需要のあるビジネスとして注目視されています。

ここでは、民泊の始め方やメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。この記事を読めば、民泊についての基礎知識が身に付けられるでしょう。ぜひ、参考にしてみてください。

そもそも民泊とは

民泊とは、宿泊客からの宿泊料金で収益を得たり、不動産を購入して民泊可能な物件として民泊経営をしたい人に貸し出して賃貸収入を得る投資方法です。日本国内では、インバウンド旅行客が今後増えてきて、ホテル需要が急増してきていることで民泊が注目され始めています。

民泊投資が注目される4つの理由

さまざまな投資方法がありますが、その中でも民泊投資が注目される理由は何なのでしょうか?ここでは、民泊投資が注目される理由をご紹介します。

1.世界中で進むシェアリングエコノミーの流れ

世界中でシェアリングエコノミーという新たな経済システムが人気を集めています。このシェアリングエコノミーとは、個人間が直接「モノ」や「サービス」を貸し借りする新たなサービスのことをいいます。

民泊も、個人が所有している部屋を相手に貸すシェアリングエコノミーサービスです。このように不動産をシェアすることで、宿泊施設を建設しなくても訪日外国人など旅客数の増加を招くことができるため、大きな注目を集めています。

2.国家戦略としてのインバウンド振興

日本政府は経済成長として、訪日外国人の呼び込みによる観光経済の発展に取り組んでいます。2016年3月の国会では、訪日外国人を2030年までに6,000万人に増やすという目標を掲げました。

訪日外国人が満足できるような施策に取り組み始めたため、旅客数は増えていくことが見込まれます。このような背景もあり、民泊事業のブームが到来しようとしているのです。

3.規制緩和と法整備

これまで、民泊営業をするためには厳しい規制が設けられていました。しかし、民泊の営業がしやすくなるように、旅館業法施工令の規制緩和や、民泊条例を設定すれば民泊営業ができる国家戦略特区の設置、また民泊新法の制定がされています。そのため、従来と比較すると民泊営業の許可を取得しやすくなりました。

4.2020年東京オリピック

2020年に開催される東京オリンピックの影響で、世界から日本は注目されています。オリンピックは一時的なものですが、このイベントを機会に都心の交通インフラが整備され始めるでしょう。

標識や店頭の外国語表記や無料Wi-fiの整備なども含めて、都市全体が外国人にフレンドリーな場所となり国際観光都市として成長し続けられる可能性を秘めています。そうなれば、東京近郊エリアは引き続き、外国人の人気観光都市へと成長し続けていくことになります。

民泊を始める場合の手順

民泊を始める場合は、どのような手順で準備を進めていくのでしょうか?ここでは、民泊を始める場合の手順について解説します。

1.エリアを選定する

民泊営業をする際に、どこのエリアで営業するかを具体的に絞り込むことが大切です。エリア選びで重要視したいポイントとして、最寄り駅からアクセスしやすい場所や観光スポットに近い場所にあるかに注目してみましょう。

2.物件を探す

物件探しでは、必ず民泊営業が禁止されていない物件かどうかを事前に確認してください。現在では民泊に関する法整備は進んでいますが、「民泊=問題が起きる」というイメージを持っている方も多いため、民泊営業が禁止されている物件は多いです。

都心部の区分マンションは民泊に最適な物件ですが、マンションの管理規約で民泊を禁止する規約改正がされていることもあります。

3.民泊営業の届出を提出する

物件を見つけたら、民泊営業を行えるように自治体へ届け出を提出します。民泊の営業方法は3つあるため、営業する上で必要な届け出を提出することになります。

【民泊の営業方法】

  1. 簡易宿所として行う民泊
  2. 民泊条例の特区民泊
  3. 住宅宿泊事業法の新法民泊

4.必要な備品を揃える

民泊の届出を無事に終えたら、民泊営業ができるように必要な備品を揃えます。どのようなインテリアを置くかが民泊営業の売上を大きく左右するので、ターゲット層の顧客に満足してもらえるものを設置しましょう。

5.Airbnbに登録・掲載する

部屋の準備を終えたら、宿泊客を呼び込むために民泊サイトに登録しましょう。民泊サイトは190ヵ国34,000以上の都市で利用されているAirbnbがおすすめです。海外のサイトですが、日本語にも対応しているため、手順通りに操作すれば簡単に登録することができます。

しかし、部屋の紹介文は日本語だけではなくて、英語でも記載した方が、インバウンド事業に成功しやすくなります。

6.民泊営業を開始する

お客様からの問い合わせ対応や清掃、消耗品の補充、緊急時の対応をします。民泊営業をしていると、宿泊客から鍵を紛失したなどのトラブルの連絡が来ることもあります。そのため、宿泊客からの問い合わせに常に対応できるようにしなければいけません。しかし、これらは、代行業者に依頼することができます。

民泊投資のメリット

民泊投資には次のようなメリットがあります。

収益性が高い

現在、訪日外国人の来訪者数が増加している影響で、東京都心の民泊経営の収入は賃料は約4倍にもなるといわれています。民泊経営のための設備投資は必要になりますが、投資費用はすぐに回収することができるでしょう。また、先ほども述べましたが、訪日外国人は増加していくため、民泊は非常に将来性があるビジネスです。

管理業務を外注できる

賃貸経営と同じように、民泊経営の業務(募集・消耗品の補充・問い合わせ対応)など外注することができます。意思決定するだけで済むため、非常に簡単に運営が行えます。

身軽な経営ができる

民泊の場合は、賃貸経営と異なり数年単位の賃貸借契約を結ぶわけではありません。そのため、リノベーションなど希望する時に容易に行えます。特に長期的に物件を保有しようと思っている場合は、この身軽さが最大のメリットとなるでしょう。

立地重視となる

賃貸住宅の場合は、立地条件が良くても築年数の古さで、入居者募集時に賃料を下げなければいけなかったりします。また、築年数が古くなればなるほど入居者が決まりづらくなってくるのが大きな問題です。

しかし、民泊の場合は、内装はキレイに管理する必要がありますが、築年数はさほど気にする人はいません。民泊利用者が最も重要視するのは、立地条件です。そのため、所有物件が築古の場合は、賃貸経営よりも民泊経営の方が高い収益が得られます。

民泊投資のデメリット

民泊投資のメリットについてご紹介しましたが、デメリットもあります。

賃貸物件より立地が制限される

民泊は立地条件が限定されます。民泊の場合は、利用者の多くが旅行者です。スーツケースなど大きな荷物を持っていることが多いため、駅から離れている場所やエレベーターが無い建物は民泊運用に不向きです。

届出などの手間が発生する

民泊を始める場合は、自治体に届出を提出しなければいけません。また、その物件が民泊に適しているかの査定期間もあります。物件の条件にもよりますが、査定には約2か月程度かかり、このように営業までに期間がかかるのがデメリットとなります。

周辺住民とのトラブルが発生する

民泊では、夜遅くまでパーティーが開催されたりすることもあるため騒音問題が発生しやすいです。また、民泊施設から出るゴミは事業系一般廃棄物扱いになりますが、これらを無視して家庭ゴミで出すと近隣の方からクレームが入るでしょう。

不動産投資をするなら民泊経営も候補のひとつに

この記事では、民泊について解説しました。国の政策で、訪日外国人観光客を呼び込み経済を豊かにする取り組みが行われるため、2030年度まで多くの訪日外国人が訪れにきます。そのため、ホテル需要はさらに高まるでしょう。

このような影響もあり民泊経営は大きな注目を集めているのです。築古物件を購入しようと思っている方は、民泊経営に充ててみるのも一つの方法かもしれません。ぜひ、興味がある方は民泊について知識を深めた上で運営を行ってみてください。

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